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6話 暴かれた秘密と背徳の問い

Author: みみっく
last update Last Updated: 2025-12-17 12:10:18

 休憩時間が終わり、フロアに戻ると、ミナはすでに持ち場についていた。俺はミナにどう接していいかわからず、視線をそらす。だが、ミナはそんな俺に気づくと、パッと顔を輝かせ、駆け寄ってきた。

「先輩、お疲れ様です!」

 その声は弾むように明るく、いつも通りの優しい声だ。ミナは、俺の顔を覗き込み、にこりと微笑んだ。

「さっき、休憩室にいなかったから探しちゃいました! どこにいたんですか?」

 その無邪気な問いかけに、俺は言葉を失う。ミナは、俺が物陰で見ていたことを知らないのだろうか。それとも、すべてをなかったことにして、俺に接しているのだろうか。俺は、ミナの瞳をじっと見つめる。そこには、ただ純粋な、俺を想う気持ちだけが宿っているように見えた。

 俺は、ミナが傷つくことを恐れ、昨夜と同じように、真実を隠すことにした。

「ああ、ちょっと休憩室の奥で寝てたんだ。ごめんな、心配かけちゃって……」

 そう言うと、ミナは、えへへ、と可愛らしく笑った。

「もう! 先輩ったら、一人でお昼寝なんてずるいです! 次は声を掛けてくださいね!」

 ミナは俺の腕を掴み、小刻みに揺さぶる。その小さな手が、俺の心を温めてくれた。俺は、ミナの笑顔を曇らせたくない。その一心で、俺は知らぬふりを続けることを決意した。このまま、ミナとの関係を続けていきたい。たとえ、この秘密が、俺の心を蝕み続けることになろうとも。

 その日のバイトが終わり、俺が疲れた体でロッカーに向かっていると、ミナが小走りで追いついてきた。

「先輩、お疲れ様です!」

 いつものように、ふわりとした笑顔で声をかけてくる。ミナは、俺の顔をじっと見つめると、少し恥ずかしそうに頬を染めた。

「あのね、ユウヤ先輩のおうちに行ってみたいな……」

 その言葉に、俺は心臓が止まるかと思った。まさか、仕事終わりで夜なのに、そんなことを言われるなんて。俺は大学の近くの、狭くて古いアパートに一人で住んでいる。散らかった部屋を見られるのも恥ずかしいし、何より、昨夜の出来事が頭をよぎり、どうしていいかわからなかった。

 だが、ミナは俺の様子など気にも留めず、期待に満ちた大きな瞳で俺を見つめている。その無垢な笑顔で、そんな甘い言葉を言われては、俺に断る選択肢などなかった。俺は、戸惑いを隠しながらも、ぎこちなく頷いた。

「わ、わかった。じゃあ、行くか」

 俺の返事に、ミナはパッと顔を輝かせ、まるで子犬のように俺の腕に絡みついてきた。その小さな手が、俺の心を再び温めていく。俺は、このままミナとの関係を続けていけるのだろうか。そんな不安が頭をよぎりながらも、ミナとの時間を求めてしまう自分がいた。

 アパートに着くと、俺は少し緊張しながらも鍵を開けた。狭い玄関を通り、六畳一間の部屋に入る。ミナは、靴を脱ぎながら、きょろきょろと部屋の中を見回していた。

「先輩、お邪魔します!」

 ミナは、そう言って部屋の中へ一歩足を踏み入れる。俺は、散らかった部屋を見られるのが少し恥ずかしくて、つい身構えてしまった。だが、ミナはそんな俺の気持ちなど知らないかのように、目を輝かせていた。

「わぁ……ユウヤ先輩の部屋だぁ……!」

 その声は、まるで宝物を見つけたかのように弾んでいる。ミナは、壁に飾られたポスターや、本棚に並んだ漫画を、一つ一つ指差しながら嬉しそうに眺めていた。

「この漫画、先輩も読んでるんですね! ミナもこれ大好きなんです!」

 ミナはそう言って、俺の部屋を自分の家のように、楽しそうに歩き回る。その無邪気な姿に、俺は少しだけ安堵した。部屋は狭いし、ごちゃごちゃしているけれど、ミナはそんなこと気にも留めていないようだった。

 ミナは、俺のベッドに腰掛けると、俺の顔をじっと見つめてきた。

「なんだか、先輩の部屋に来れて、すごく嬉しいです」

 その言葉は、俺の心を温かい光で満たしていく。俺は、ミナの無邪気な笑顔に、またしても心臓を鷲掴みにされるのを感じた。俺は、この愛おしい存在を、もう二度と手放したくないと強く思った。

 俺は意を決して、昨日のバイト先での出来事をミナに切り出した。ミナは、俺の言葉を聞くと、ぱっと顔から血の気が引いていくのがわかった。その大きな瞳は揺れ、みるみるうちに涙が溜まっていく。

「……無理やりだったんです。嫌だって言ったんですよ……」

 か細く震える声で、ミナは必死に訴えてくる。俺は、ただ無言で頷いて聞いていた。本当はそうあってほしいと願っていた。だが、俺はミナが先輩に抱かれているところをこの目で見ていた。ミナが快感に喘いでいたことも、知っている。

「本当に無理やりだったのか?」

 俺はそう尋ねると、ミナの顔はみるみる赤くなり、再び目に涙をためて首を振った。

「うぅ……ち、違うの……っ」

 その言葉を聞いた瞬間、俺の中で何かがプツリと切れた。俺は、衝動的にミナの体を引き寄せ、声を潜めて耳元で囁いた。

「どうやって? どこを触られたの? どんな感じがした?」

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